深夜の工場、騒音がうるさくて役所に相談した時の話


役所に相談しに来たけど、アタフタしている女性のイラスト。

当時の私には、騒音の知識はまったくありません。

「なんとかしてほしい!」

という気持ちだけで行動していました。


🟪まずは110番通報をした

あまりにも工場の騒音がひどくて

「どこに相談すればいいのかわからない」

最初は警察に通報しました。

しかし・・「違法ではないですねぇ」

と言われて帰られてしまいました。


🟪どんな騒音で110番通報をしたのか?

週に6日。ほぼ24時間ずっとです。


「他に手はないか?」と調べてみると、役所にも騒音の窓口があることを発見。
そこで役所に相談することにしました。


🟪騒音の相談、いざ役所へ

まずは電話で窓口を確認してから出発。
私の場合、役所から離れた別の建物内にありました。

「ドキドキ」

受付終了後、私の区域に配属されている担当者が登場。
どうも、区域別に担当者が配属されているようでした。

ただし、上司と部下の二人体制になってるらしく、最初の相談相手は部下1人でした。


🟪最初に聞かれたこと

相談室で、最初に以下の6つを聞かれました

  • ①どこから出ている騒音か?
  • ②時間帯はいつ?
  • ③どんな音?
  • ④誰が被害を受けているか?
  • ⑤住所はどこか?
  • ⑥住んでいる住人の家族構成は?

🟪私の回答はこんな感じです↓

  • ①どこから出ている騒音か?
    → 動画を見せた
  • ②時間帯はいつ?
    →やめてほしいのは夜(実際24時間うるさい)
  • ③どんな音?
    → 動画を見せた。
  • ④誰が被害を受けているか?
    →「家族全員」
  • ⑤住所はどこか?
    →住所を教えた(けっこう勇気いるかも)
  • ⑥住んでいる住人の家族構成は?
    →なぜか聞かれた。理由は、わからない

このやり取りだけで約1時間ほどかかりました。


🟪なぜ住所を聞かれるの?

職員「では、住所を教えてください」

  • 「え、個人情報じゃん?」
  • 「なんで教えないといけないの?」と思いました。

相手はゴチャゴチャ言ってたけど、意味が分からない。
結局「話が進まないので住所を教えました」


🟪後で、わかったこと

当時は「なんで住所を教えないといけないの?」と不思議でした。
でも後から調べてみると理由がありました。


🟪その理由とは

会社側は、大きな騒音を出す設備を設置する場合、役所に届け出をする義務があります。

ただし「どんな機械でも」ではなく、あらかじめ「届け出が必要な機械」が決まっているんです。


つまり役所は、その届け出をもとに「どこに・どんな設備があるか」を把握しています。

だから、相談のときに住所を伝えるだけで「その騒音が役所の管轄かどうか」をだいたい判断できる仕組みになっているのです。


もちろん中には無届けのケースもあるらしいですが、それは罰則の対象。
ですから、普通の会社であれば、届け出をしていると思います。


🟪質問に答えた結果、次のどちらかになります

  • 役所が対応しないといけない騒音だった場合
    → 違反かどうかを調査してくれる
  • 役所が対応しなくてもよい騒音だった 場合
    → 「取り扱いできません」と断られる

つまり、役所の窓口は「役所が対応しなければいけない騒音だけを取り扱う窓口」 なのです。


🟪私の場合、役所が対応しないといけない騒音だった

「騒音規制法」の対象でした。
ただし対象だっただけで、まだ違法かどうかわからない状態です。

そのため、役所は私の家で調査を進めることになりました。


🟪調査の流れ(私の場合)

  1. 担当者が自宅に来て、実際に騒音を聞く
  2. 相手工場にも入り、現場での確認
  3. 騒音計を設置して、1日かけて測定
     → ※測定の段階で、かなり揉めた
  4. 測定結果の報告(結果が出るまでに約1ヶ月)
  5. 結果が「違反」と判断されれば、次の対応へ

私の場合は、最終的に「合法」と判断され、役所は何もせずに引き上げました。

全体の対応期間は約2ヶ月。
スムーズに調査しても、最低1ヶ月半はかかると思います。


🟪測定場所をめぐるトラブル

かなり揉めました。

揉めた理由は、騒音計をどこに置くかという問題。

騒音規制法には、

  • 「工場側の敷地境界線で測定する」

と書かれています。

しかし、私の家と工場の間には約10mの第三者の土地が挟まっていて、工場と自宅は離れていました。

さらに、ここは田舎。
都会と違って、庭も土地も少し広いんです。



🟪やり取り

私:「ルール通り、工場側の敷地境界で測定して!」
職員:「ダメです。自宅側の敷地境界で測定します」

私:「10m分の減衰を計算して補正してください」
職員:「それはできません」

私:「なんで?」
職員:「総合的判断です」

私:「法律に書かれているじゃないですか」
職員:「総合的判断です」

……ここで、だんだん職員がイライラし始めました。


🟪職員を怒らせた結果

最終的に測定場所が変わりました。
なんと指定されたのは、私の寝室のすぐ横の窓でした。



私「それはダメでしょ!」
職員「総合的判断です」

「怒りが収まりません」

そのとき、職員が説明を始めました。

  • 我々は“騒音規制法に違反しているかどうか”を調べに来たのではない
  • あくまで“騒音規制法の通りに測定するかどうか”の調査段階です
  • だから騒音規制法そのものは関係ない
  • 測定場所は職員が決める

🟪もう言ってる意味がわからない

騒音規制法の対象だから「職員は対応してるんだろ?」と心の中で思いました。

対象外だったら、何もしないくせに!
相手の工場に立ち入れるのも「騒音規制法に書いてあるから、入れるくせに!」

「騒音規制法のルールめっちゃ活用してるじゃん!」

職員「測定しますか?しませんか?」
私「します・・」

もちろん結果は「合法」。
私としては納得いかないまま調査は終了しました。


権力は、強すぎる。

法律ってなんだろう、クソだわ。